第1回研究会

2005年8月2日(火)12時30分から14時30分まで、大阪大学大学院法学研究科中会議室(法・経総合研究棟4F)にて、「法曹の新しい職域」科研・第1回研究会を開催させていただきました。本研究会は、平成17−20年度科学研究費補助金基盤研究(A)「法曹の新しい職域グランドデザイン構築」(研究代表者・三成賢次)の研究活動の一環です。行きがかり上、私が第1回研究会の報告を担当させて頂きました。  来年度からの新司法試験の実施以降、法科大学院出身の法曹が大量に輩出されることになります。訟務を中心とする、法律問題の「よろず屋」的な従来型法曹の職域に新たに輩出される法曹が群がることになれば、法曹の多くは仕事にあぶれることになります。したがって、新たに輩出される法曹たちには、新しい職域を開拓し、そこで成果を上げることが期待されることになります。  本研究会は、潜在的な法曹需要を見いだし、また拡大の可能性のある職域に適した法曹のあり方を明らかにしていくことで、法曹の近未来のあり方のグランドデザインを示すことを目標にしています。予防的紛争管理法務、マネジメント法務、開発管理法務、金融保険法務、戦略的人事管理法務、環境・資源エネルギー法務、社会福祉事業コーディネート法務、裁判外紛争処理といった領域で活躍する、紛争について高度の専門性を備え、法的交渉、紛争への予防対応、紛争管理といった職務をこなす法曹、また科学技術等への高いリテラシーを有し、いろいろな専門分野でコーディネーター的な役割を果たしうる法曹というような新しい時代の法曹のあり方を具体的に描き出していく作業をこれから行っていきます。   まだまだ何が出てくるか分からない段階ですが、これからの研究の進展が楽しみです。

                                           

[福井 康太]